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働き方改革推進支援助成金:テレワークコース

助成金2020.08.03

新型コロナウィルスの感染が拡大している中、職場での感染拡大を防ぐため、

政府から「テレワーク70%」との要請が出されました。

 

4月の緊急事態宣言の前後で、既に助成金を活用し、テレワークを導入した事業主の方もいらっしゃるかと思います。

「テレワークの導入」についてはこのブログでも既に取り上げましたが、

今回は「働き方改革推進支援助成金 テレワークコース」についてご紹介したいと思います。

 

(厚生労働省の「新型コロナウィルス感染症対策のためのテレワークコース」の受付は終了しましたが、

通常の「働き方改革推進支援助成金 テレワークコース」については、現在も申請が可能です。)

 

<助成金の概要>

時間外労働の制限や仕事と生活の調和の推進のために、

在宅又はサテライトオフィスに就業するテレワークに取り組む中小企業主に対して、

その実施に要した費用の一部が助成されます。

 

<支給対象となる取り組み>

〇テレワーク用通信機器の導入・運用

〇就業規則・労使協定等の作成・変更

〇労務管理担当者に対する研修

〇労働者に対する研修、周知、啓発

〇外部専門家によるコンサルティング

 

テレワークの導入プロセスとして、必要な事項は以下の通りです。

①テレワークの全体像をつかむ・・・テレワーク推進体制を構築します。

②全体方針を決定する・・・テレワーク導入の目的を明確化します。
③ルールを作る・・・実施範囲の検討、労務管理制度(就業規則・労働時間・人事評価等)の確認・見直し、導入のための教育・研修を行います。
④ICT環境をつくる・・・ICTシステム・ツールを選択・導入します。
⑤セキュリティ対策をする・・・ルールによるセキュリティ対策、技術的・物理的なセキュリティ対策を実施します。

 

どのプロセスについても助成金を活用することが可能ではないかと考えます。

①②・・・外部専門家によるコンサルティング

③・・・就業規則・労使協定等の作成・変更、労務管理担当者に対する研修、労働者に対する研修

④⑤・・・テレワーク用通信機器の導入・運用

 

<成果目標の設定>

1 評価期間に1回以上、対象労働者全員に在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークを実施させる

2 評価期間において、対象労働者が在宅又はサテライトオフィスにおいてテレワークを実施した回数の週平均を1回以上とする

 

評価期間とは、申請者がテレワークの事業実施計画を作成する際に、1ヶ月から6か月の間で設定します。

時間外労働時間数を前年より5時間削減させる目標は廃止されたため、比較的達成しやすい目標ではないかと思います。

 

<支給額>

「対象経費の合計額×補助率」から助成額が決まりますが、

上限額を超える場合は、「1人当たりの上限額」×対象労働者数又は「1企業当たりの上限額」

のいずれか低いほうの額となります。

 

成果目標を達成・・・補助率3/4、1人当たりの上限額40万円、1企業当たりの上限額300万円

成果目標を未達成・・・補助率1/2、1人当たりの上限額20万円、1企業当たりの上限額200万円

 

例えば、

従業員数10名、システムの導入・コンサルティング料などの合計が400万円

達成の場合→400万円×3/4=300万円、10名×40万円=400万円>300万円で300万円の助成金

未達成の場合→400万円×1/2=200万円、10名×20万円=200万円=200万円で200万円の助成金

となります。

 

<申請期限>

交付申請の受付は令和12年1月(火)までですが、国の予算額の制約があるため、期限前に締め切りとなる場合があります。

 

評価期間(1ヶ月から6か月)を交付決定日から令和3年2月15日までの中で設定する必要があるため、

早めに交付申請されることをお勧めします。

 

テレワークの導入に迷われている中小企業の事業主の方は、助成金の活用をご検討されることで

費用負担が軽減し、導入しやすくなるのではないかと思います。

新型コロナウィルス感染症は、いつ終息するか分からない状況であり、更なる感染拡大に備える必要があります。

また今後、災害の発生時や育児や介護、病気治療と仕事の両立を望む従業員への対応など、

テレワークが必要となる状況が増える可能性があるかもしれません。

 

今後も活用できるテレワーク制度を、この機会に検討されてはいかがでしょうか。

助成金の詳細は厚生労働省HPをご確認いただくか、当センターにお気軽にお問い合わせください。

 

社会保険労務士 松田