「令和2年度労働保険の年度更新」の申告・納付が始まりました。
- 2020.06.12
令和2年度の労働保険年度更新の受付が、6月1日より始まりました。
例年の期間は、6月1日~7月10日までですが、
今年度は新型コロナウィルス感染症の影響により、8月31日までに延長されました。
労働保険の保険料は、毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間(保険年度)を単位として算出されます。
すべての労働者に支払われる賃金総額(雇用保険料は被保険者のみ)に、事業ごとに定められた保険料を乗じて算出します。
年度ごとに概算で保険料を納付し、保険年度末に賃金総額が確定したあとに精算するという方法です。
そのため、年度更新では、前年度の保険料を計算するための確定保険料の申告と納付、
新年度の概算保険料を納付するための申告・納付の手続きを行います。
建設事業は、労働保険の2元適用事業であり、労災保険と雇用保険の適用の仕方が区別されているため
保険料申告・納付等をそれぞれ別に行う必要があります。
年度更新では、例えば、「工事現場で勤務する労働者の労災保険」「事務所などに勤務する労働者の労災保険」
「会社全体の雇用保険」などに分けて保険料を算出し、申告することになります。
また、労災保険料については、元請事業者がまとめて労災保険料を負担します。
大規模な事業であれば、事業の開始・終了時に保険料の申告手続きを行いますが
下記の要件を満たす場合は、一括有期事業として一つの事業とみなして、年度更新の際に申告することになります。
〇元請負により実施した工事
〇請負金額が1億8千万円未満の工事
〇概算保険料額が160万円未満の事業
〇年度末までに終了した工事
〇同一の保険料率である事業 等
申告の際は、「一括有期事業報告書」「一括有期事業総括表」を作成することが必要です。
また、賃金総額を正確に把握できない場合は、「請負金額」から保険料を算出します。
毎年、年度更新の作業に時間が掛かってしまう・・・という事業所の方は、
今年は申告期間に余裕がありますので、この機会に、社会保険労務士に手続きの委託をご検討されてはいかがでしょうか。
お気軽にご相談ください。
社会保険労務士 松田