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令和2年分の年末調整(改正事項)

給与計算2020.10.27

10月末となり、既に多くの会社では、年末調整の準備を開始されているかと思います。

 

今回は、令和2年分の年末調整について、改正事項の概要を取り上げます。

今年の年末調整は改正事項が多くあり、注意が必要です。

 

①申告書の変更

申告書の形式が変更となり、下記の書類となりました。

・「給与所得者の扶養控除等申告書」

・「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」

・「給与所得者の保険料控除等申告書」

 

「給与所得者の基礎控除申告書」「所得金額調整控除申告書」が新設されています。(下記をご確認ください。)

また、「源泉徴収簿」も変更されていますので、使用する際はご注意ください。

 

②税制改正

 

〇給与所得控除の改正

給与所得控除額が減額されました。

これに伴い「年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額表」が改正されています。

 

〇基礎控除の改正

一律38万円であった基礎控除額が、合計所得金額に応じて、最大48万円控除となりました。

2,400万円以下       48万円

2,400万円超2,450万円以下 32万円

2,450万円超2,500万円以下 16万円

2,500万円超        なし

→基礎控除適用を受けるためには「給与所得者の基礎控除申告書」の提出が必要です。

 

〇所得金額調整控除の創設

給与の収入金額が850万円を超える人が、下記にいずれかに該当する場合の控除が新設されました。

・23歳未満の扶養親族を有する場合

・所得者本人が特別障害者である場合

・特別障害者である扶養親族を有する場合

・特別障害者である同一成型配偶者を有する場合

 

控除額は給与支払者が下記の計算式により計算し、給与所得の金額から控除します。

(給与収入金額-850万円)×10% (最高15万円)

→所得金額調整控除の適用を受けるには「所得金額調整控除申告書」の提出が必要です。

 

〇各種所得控除等をうけるための扶養親族等の合計所得金額要件等の改正

控除の対象となる配偶者等の合計所得金額要件が10万円引き上げられ、下記の通りとなりました。

 

同一生計配偶者・・・・・38万円以下→48万円以下

扶養親族・・・・・・・・38万円以下→48万円以下

源泉控除対象配偶者・・・95万円以下→85万円以下

配偶者特別控除の対象となる配偶者・・・48万円超133万円以下→38万円超123万円以下

勤労学生・・・・・・・・75万円以下→65万円以下

 

〇ひとり親控除の創設

ひとり親(現に婚姻をしていない人又は配偶者の生死の明らかでない一定の人)のうち

下記の要件を満たす場合はひとり親控除(35万円)の対象となります。

・その人と生計を一にする子を有する

・合計所得金額が500万円以下である

・その人と事実上婚姻関係と同様の事業にあると認められる人がいない

 

〇寡婦(寡夫)控除の改正

寡婦の要件が下記の通り見直され、ひとり親に該当しない寡婦に係る寡婦控除(27万円)となりました。

また、特別の寡婦は廃止されました。

・合計所得金額が500万円以下である

・その人と事実上婚姻関係と同様の事業にあると認められる人がいない

 

改正前の「寡婦」「寡夫」「特別の寡婦」に該当していた場合は

年末調整時に「寡婦」「ひとり親」へ変更となる場合がありますので確認が必要となります。

 

〇年末調整手続きの電子化

国税庁より、各種控除申告書を作成できるソフトウェアが提供されています。

 

詳細については年末調整の手引きをご確認ください。